【過去の特別展】

【お陰様で好評の内に終了いたしました。】


 第115回企画展 「日光山の来訪者」

平成18年2月10日(金)平成18年4月5日(水)

 日光山が開山されてから現在までに様々な人が日光を訪れています。今回は日光山を訪れた人、携わった人々をご紹介していきたいと思います。
 奈良時代、勝道上人が日光山を開山(766年)し、四本龍寺を建立しました。その後、山岳信仰の拠点として修験者が訪れました。現在の日光山の基礎を作り上げた円仁も訪れています。円仁は下野国(栃木県)出身の人物で、天台宗の開祖最澄の弟子であり、延暦寺の第3世座主を努めています。円仁が日光の瀧尾山に阿弥陀如来・千手観音・馬頭観音を祀ったのが輪王寺本堂である三仏堂の起源とされ、又、常行堂や法華堂を建立し、唐で学んだ延年舞を日光山に伝えました。秘舞延年は現在も毎年5月17日に三仏堂で行われています。又、この時代、空海も日光を訪れたと云われています。
 室町時代に入ると、日光山は1つの繁栄のピークを迎えました。この頃には「廻国雑記」の著者・京都聖護院門跡道興准后や、紀行文「東路の津都」の著者である連歌師・柴屋軒宗長等が訪れています。双方の著作の中には当時の日光の様子が記されています。

 
江戸時代、東照宮(家康公霊廟)、大猷院(3代将軍家光公霊廟)が建てられると、日光山は江戸幕府と深い繋がりを持ちました。家康公の命日4月17日には4代家綱公、8代吉宗公、10代家治公、12代家慶公などの将軍、水戸の光圀公等が日光社参していた事が記録に残っています。街道等が整備されると、一般の参拝者数も増大していきました。又、俳人松尾芭蕉も日光を訪れています。日光山内の養源院という寺を尋ね、その案内で東照宮を訪れています。諸国を遍歴し、鉈彫りによる仏像を作った臨済宗の僧、円空も数度日光を訪れており、輪王寺にも仏像が残されています。又、この時代、鎖国の中で国交のあった国がオランダ・中国・朝鮮・琉球(沖縄県)でした。それらの国々から大猷院に多くの奉納品が残されています。中でも朝鮮の使者は12回の交易の内、3度日光へ参拝をしており、文化財資料としても貴重な品々が納められました。
 幕末から明治にかけての日光は、観光地、夏は避暑地として、文化人や外国人が訪れる場所となりました。1999年12月、『日光の社寺』はユネスコ世界遺産として登録されました。現在も世界各国からの多くの観光客が訪れています。今回の展示を通して、日光山の歴史の一端を感じていただければと思います。

 



展示品のご紹介

※ 出陳展示什宝は、予告なく変更する場合があります。


りょうかいまんだら
両界曼荼羅
(輪王寺蔵)


【県指定文化財】
えんくうぶつ    もくぞう  あみだにょらい  ざぞう
円空仏 木造阿弥陀如来坐像
(輪王寺蔵)

 



ぎょ
(朝鮮国奉納品)
(輪王寺蔵)




にっこうさんぜんず
日光山全図
(輪王寺蔵)

上記を含め、約60件の什宝を展示しております。
詳しくはお問い合せ下さい。 
電話 0288−54−0531


 徳川将軍家のひなまつり

  
 春の訪れとともに、桃の節句の時期にあわせて、徳川将軍家に伝来する人形とひな道具の一部を日光でも展示することに致しました。
 
 ひいなあそびは、古く平安時代から行われていますが、ひなは『源氏物語』等に描かれているように、日常子供のあそぶ小さな可愛らしい人形を指していました。また幼児の身を守る役割を持つ天児【あまがつ】と関連して用いられることもありました。
こうした形代【かたしろ】の意味をもった人形が上巳【じょうし】の祓いと結びつき、やがて上巳の節句(三月三日に定着しました。
幼児の遊びの具であった人形が、いつ頃から女子の健やかな成長と将来の幸せを願って行われるひなまつりに飾られる人形へと変化していったのかは明らかではありません。
江戸時代になると、天皇家や将軍家、大名家の子女のひな道具は、贅を尽くして調えられた大規模な婚礼道具のひな型ともいわれ、実際に使用する御道具と同様、細部まで極めて精巧に作られました。
幕末江戸城大奥の雛祭りには、古今雛や大形の次郎左右衛門雛等の人形やひな道具が何ヵ所にも飾られ、皆が拝見できる御対面所の十二段の飾りつけには、一週間を要したと伝えられています。

春うららかな季節に、徳川将軍家に伝わるひなまつりの世界をお楽しみいただき、遠き日の大奥の華やかな様子をお感じいただければと思います。


展 示 品 目 録
「雛屏風 伊勢物語図」 
「雛屏風 源氏物語図」
「内裏雛(雄雛) 中」
「内裏雛(雌雛) 中」
「合貝」
貝箱(黒塗牡丹唐草葵浮線菊紋散蒔絵)
しんし箱・髢箱・帯箱(黒塗松唐草牡丹紋散蒔絵)
能見立人形 草紙洗 小町
能見立人形 草紙洗 天皇
能見立人形 草紙洗 黒主

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