【お陰様で好評の内に終了いたしました。】
| 第121回企画展 「江戸時代の工芸」 |
平成19年2月16日(金)〜平成19年4月11日(水)
徳川家康公が征夷大将軍となって戦乱の世に終止符が打たれて以来、二代秀忠公から三代家光公に治世が変わる頃には、江戸に開かれた新幕府の政治体制も整い、安定した世の中となりました。約260余年続く江戸時代です。家光公治世中、諸外国との交流を幕府が完全統制するようになると、日本は政治・経済、生活・思想・文化において独自の発展を遂げました。中でも安定した経済流通のもと、各階層、各分野に広く普及し拡大した嗜好品購買力に比例し、工芸品などを製作する技術はめざましく進歩しました。武家や富裕な商人はもちろんのこと、粋を好む江戸庶民など多様な求めに応じるため優れた職人が多く排出された中、特に幕府御用として一流の職人に創り出される品々は、幕府の権力と威信を具現するものとして至高の技を誇りました。
日光という土地は奈良時代の昔、勝道上人により開かれて以来、1200有余年の歴史を誇る霊地です。中世には豊臣秀吉により疲弊を余儀なくされますが、天海大僧正が第53世貫主となり、徳川家康公が東照大権現として祀られることによって、江戸時代を通じ「徳川将軍家の祖廟」として、将軍家及び幕府の精神的拠り所となったのです。その後、初代家康公に続いて三代将軍家光公が日光山内に大猷院として祀られ、日光の意義は益々高まりました。幕府の庇護を受け、家康公・家光公の遠忌法要などには、徳川将軍家から、或いは皇室を中心とした公家社会の貴人からなど、数々の品が奉納されています。奉納品が当代最高の品々であったことは言うまでもありません。それらの宝物は、奈良時代以来の宝物と共に輪王寺に大切に保管され伝えられてきました。その一部をここにご紹介致します。遙か江戸時代に作り上げられた美しい技をご覧下さい。
また天海大僧正の後、江戸時代を通じ日光を統括したのは13代に渡る皇族出身の門主でした。京都から赴任され江戸に常住し法会などの行事の際に日光に来山された歴代法親王の宮様をお慰めするのため、琵琶湖など宮様の古郷近江八景を摸して造られたといわれる池泉回遊式庭園「逍遥園(しょうようえん)」もあわせてご堪能下さい。
| 展示品のご紹介 ※ 出陳展示什宝は、予告なく変更する場合があります。 |
![]() 【重要文化財】 陵王 日光山輪王寺蔵 |
![]() 【重要文化財】 納蘇利 日光山輪王寺蔵 |
![]() 【重要文化財】 兜 日光山輪王寺蔵 |
![]() 【重要文化財】 太刀 日光山輪王寺蔵 |
![]() 【重要文化財】 住ノ江蒔絵硯箱 日光山輪王寺蔵 |
上記を含め、約60件の什宝を展示しております。 |
| コ川記念財団常設展示 |
ご あ い さ つ
〜コ川記念財団 常設展示にあたって〜
コ川宗家 第十八代当主
(財)コ川記念財団
理事長 コ 川 恒 孝
江戸幕府開府400年に当たる平成15年(2003)4月に、多くの方々から御支援を頂いて、財団法人コ川記念財団を設立いたしました。
コ川宗家(将軍家)伝来の歴史資料を保存、管理するとともに調査研究し、公開することを目的として設立した財団の常設展示を、コ川家と関係の深い日光の地でできますことは、大変喜ばしく思います。
季節ごとにテーマを決めて、日光山輪王寺宝物殿の所蔵品とともに、コ川記念財団の所蔵品を一堂に展示することで、江戸幕府にとって日光が果たした役割や意味を、改めて考えるきっかけとなれば幸いです。
| コ川宗家17代家正公 −外交官から貴族院議長へ− |
明治17年3月(1884)、コ川宗家に待望の後継者−第17代家正公が誕生します。その誕生は、徳川宗家後見人の元津山藩主松平確堂や、徳川家達夫人泰子の祖父近衛忠熙といった一族の長老たちの念願でもありました。
家正公の誕生から4ヶ月後の明治17年7月、徳川宗家にさらに慶事が訪れます。同年に制定された華族令により、コ川宗家は最高位である公爵に叙任されたのです。明治20年(1887)には明治天皇が千駄ヶ谷コ川邸に行幸し、流鏑馬が天覧に供されました。これらの一連の出来事は、コ川家の名誉回復を広く内外に知らしめるものでした。
明治20年12月、家正公は芝麻布有志共立幼稚園に入園し、同23年9月学習院初等科に入学、同43年に東京帝国大学を卒業して外交官となり、父家達公の跡を継いで華族社会の中心人物となります。
コ川家達公は、明治23年(1890)に開設された貴族院(参議院の前身)の議長を30年間勤め、家正公は終戦を見届け、昭和21年(1946)に最後の貴族院議長となりました。
今回の展覧会では、激動の幕末維新期を経て、コ川宗家が近代社会の中で地位を確立し、二代に渡って華族社会のシンボルとなる様子を見ていただきたいと思います。
| 展 示 品 目 録 |
| 徳川家正 生誕和歌短冊 松平斉民筆 |
| 徳川家正 御七夜和歌短冊 松平斉民筆 |
| 御食初器類 徳川家正使用 |
| 徳川家正と母泰子写真(パネル) |
| 徳川家正と母泰子写真(パネル) |
| 大礼服着用の徳川家達・家正写真(パネル) |
| 徳川家正・正子写真(パネル) |
| 徳川家正ブリティッシュ・コロンビア大学名誉博士号授与記念写真(パネル) |
| 徳川家正 位記 |