【お陰様で好評裡に終了いたしました。】
| 第137回企画展 仏教のおしえ |
平成21年10月8日(木)〜12月8日(火)
紀元前5世紀の頃、中インドを舞台として釈尊(しゃくそん)が教えを説いたのが仏教の始まりです。釈迦族の王子だった釈尊は、何一つ不足のない生活を送りながらも、老・病・死という衆生(しゅじょう)の逃れられない苦しみを愁(うれ)い、29歳で妻子やそれまでの生活全てを捨てて出家しました。人生の苦悩を克服するための道を尋ね歩き、断食の苦行も行います。
しかし、苦行では却って迷いが生じるばかりであると気付き、スジャータという女性の差し出す乳がゆで健全な心身を取り戻して後、菩提樹(ぼだいじゅ)下で深い瞑想に入って覚(さと)りを得、覚者(かくしゃ)(仏陀(ぶつだ))となりました。
人間の煩悩(ぼんのう)を正しく理解し、その原因を求め、それを断ち切るための精神的境地に至ったのです。その後、自らが得た覚りを人に説くことに尽くし、80歳で沙羅(さら)樹下に入滅(にゅうめつ)されました。
お釈迦様の滅後、その説法(せっぽう)を忘れないよう、弟子達が教えを整理・編集し受け継ぎました。歳月が経つにつれて、教えの記録である経典が成立し、お釈迦様を尊んで塔や御堂、御像が造られるようになり、多くの宝物が生まれました。
さて、インドに広まった仏教は、シルクロードをわたり中国から朝鮮半島を経て日本にもたらされました。およそ6世紀のことです。
丁度その頃、中国では智(ちぎ)により天台宗の教えが樹立されていました。それから更に四半世紀後、日本から唐(とう)に渡った最澄(さいちょう)が、法華経を中心とする天台の教えを日本に持ち帰り比叡山(ひえいざん)に延暦寺(えんりゃくじ)を建立しました。日本天台宗の始まりです。
天台宗では、釈尊の説かれたいろいろな教えの中でも最高のお経と言われる法華経(ほけきょう)を根本(こんぽん)とします。人間を含めた全ての存在は移り変わるものであるが、その一つ一つの存在は肯定されるべき尊いものであり、生けるものは全てが救済され、成仏することができると教えています。
日光山輪王寺は天台宗のお寺です。奈良時代に開かれた古刹(こさつ)であり、江戸時代には徳川家康公が東照大権現として祀(まつ)られ、家光公の廟所(びょうしょ)である大猷院(たいゆういん)も建立されるなど大いに栄えました。現在も、時代を超えて伝えられた多くの宝物を守っています。
一つしかない物を2人で分け合って頂くよう教えるのは道徳です。仏教では、2人で分け合うとより美味しく頂けると説きます。輪王寺伝来の宝物を通し、仏の教えを「生きるための知恵」とし
て、仏教を身近に感じて頂ければ幸いです。
日光山 輪王寺
| コ川記念財団常設展示 |
ご あ い さ つ
〜コ川記念財団 常設展示にあたって〜
コ川宗家 第十八代当主
(財)コ川記念財団
理事長 コ 川 恒 孝
江戸幕府開府400年に当たる平成15年(2003)4月に、多くの方々から御支援を頂いて、財団法人コ川記念財団を設立いたしました。
コ川宗家(将軍家)伝来の歴史資料を保存、管理するとともに調査研究し、公開することを目的として設立した財団の常設展示を、コ川家と関係の深い日光の地でできますことは、大変喜ばしく思います。
季節ごとにテーマを決めて、日光山輪王寺宝物殿の所蔵品とともに、コ川記念財団の所蔵品を一堂に展示することで、江戸幕府にとって日光が果たした役割や意味を、改めて考えるきっかけとなれば幸いです。
| 公爵徳川家 家達・家正 |
慶応(けいおう)3年(1867)大政奉還後、徳川家は将軍の座から一大名、知藩事(ちはんじ)を経(へ)て華族(かぞく)に列しました。
徳川家達(いえさと)は文久(ぶんきゅう)3年(1863)7月11日に田安(たやす)家当主徳川慶頼(よしより)の三男として、江戸城内田安邸に生まれます。慶応2年(1866)14代将軍徳川家茂(いえもち)が大坂城で病死した際、家茂は己の後継に家達をとの内意を持っていましたが、当時家達はわずか4歳であったため、実現は叶いませんでした。
その後、明治元年(1868)に隠居した15代将軍徳川慶喜(よしのぶ)の後継として、家達は徳川宗家の相続を許され、静岡70万石の藩主となります。その後廃藩となり、家達は明治10年(1877)にイギリスへ留学、明治15年(1982)に帰国し、明治17年(1884)華族令制定に際して最高の公爵を授けられました。
そして明治23年(1890)の議会開設とともに貴族院議員となり、明治36年(1903)から昭和8年(1933)までの貴族院議長を30年間に渡って在職しました。
家達の長男である徳川家正(いえまさ)は明治17年(1884)に東京で生まれます。東京帝国大学卒業後、外交官として活躍し、カナダ、トルコの駐在特命全権大使等を歴任します。昭和15年(1940)には貴族院議員となり、昭和21年(1946)に議長を辞任し貴族院の終焉に立ち会いました。
今回の展示では家達と家正の自筆の書や遺愛(いあい)の品を展示致します。これらの作品を通して、公爵として時代を生きた、家達・家正親子の生涯の一端を感じていただきたく存じます。
平成21年10月
財団法人 コ 川 記 念 財 団
(財)コ川記念財団 http://www.tokugawa.ne.jp 〒151-0064 東京都渋谷区上原2-35-5-203 TEL03-5790-1110・2620 日光山輪王寺宝物殿(栃木県日光市)と久能山東照宮博物館(静岡県静岡市)の2館で、 コ川記念財団の常設展示を行っています。 機会がありましたら、久能山東照宮へもお出かけ下さい。 |
![]() 久能山 東照宮 博物館 http://www.toshogu.or.jp 〒422-8011 静岡市駿河区根古屋390 TEL054-237-2437 徳川家康の遺品や歴代将軍の甲冑などを展示しています。 【開館時間】 午前9時〜午後5時 【休館日】 年中無休 【交通機関】 東名静岡または清水I.Cより日本平まで約20分 JR静岡駅よりしずてつバス「日本平行き」 【駐 車 場】 日本平駐車場200台を利用(無料) 〔日本平〕よりロープウェイにて5分 久能山東照宮博物館でも、コ川記念財団の常設展示を行っております。 10月31日(土)〜12月28日(月) 「六代家宣 将軍の画像と書」 |