お知らせ(詳細)
令和 改元記念 江戸期の天皇と宮様の書画
日光山輪王寺宝物殿 所蔵品展
令和 改元記念 江戸期の天皇と宮様の書画
平成31年4月11日(木)から令和元年6月11日(火)まで
ごあいさつ
去る4月1日,新しい元号「令和」が公表されました。令和の元号は『万葉集』巻五「梅花の歌三十二首」の序文にある「初春令月,気淑風和」(初春のにして,気く風らぎ)から採られています。
さて,ここ日光山は開山から1250年余り,皇室と深い関わりを保ってきました。鎌倉時代には摂関家や皇族から住職を迎え,東日本随一の霊山としての格式を整えました。皇族の住職は室町時代にいったんは途切れます。しかし江戸時代になると,天海大僧正を住職に迎え,新しい時代に歩みを始めます。天海大僧正は江戸幕府初代将軍徳川家康公を祀る東照宮を勧請するとともに,新たに皇室出身の僧侶を迎えるために力を尽くしました。正保4年(1647),守澄法親王が関東に下向し,明暦元年(1655)に輪王寺宮の号が勅許され,天海大僧正の構想は実現を見ました。江戸時代を通して日光山は輪王寺宮として13代12名の皇族をお迎えすることになります。
皇室と日光山との深い関わりから,輪王寺は,天皇直筆の書や輪王寺宮が残された書画を今に伝えています。とりわけ,輪王寺宮二世の天真法親王は書画に才能を発揮し,仏画や書写経などに優れた作品を残しました。
4月に始まり6月に終わる会期のちょうど真ん中の5月に新しい天皇が即位され,年号も改まります。春の遅い日光ではまだ梅の花が香り桜が咲き散るこの季節,庭園の草花や古の書画を楽しみながら,静かなひとときを過ごしていただければ幸甚です。
平成31年 4月
輪王寺宝物殿
日光山輪王寺 宝物殿 〒321-1494 栃木県日光市山内2300 Tel:0288-54-0531(代) fax:0288-54-0673(直) E-Mail takara@rinnoji.or.jp |
次回展示予告 令和元年6月13日(木)~8月6日(火)
大猷院―家光公ゆかりの宝物
【主な展示品】
☆国宝 ◎重要文化財
☆大般涅槃経集解 巻第23 1巻 平安時代
◎鋳銅半肉千手観音像 1面 平安時代
仙覚撰 萬葉集註釈 5巻 江戸時代
霊元天皇撰 日光山縁起 巻5 1巻 江戸時代
天真法親王筆千手観音画像 1幅 江戸時代
後水尾天皇宸筆 草枕 1幅 江戸時代
後西天皇宸筆紺紙金字般若心経 1巻 江戸時代
木村了琢筆 金剛界曼荼羅 1幅 明和2年(1765)