日光山輪王寺

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法話が更新されました

「節分と鬼」

薬師堂執行 小暮道芳

 

 はじめに、令和6年1月1日に発生しました「令和6年能登半島地震」におきまして、犠牲となられた方々に深く哀悼の意を表するとともに、被災された方々および関係者の皆様に心よりお見舞いを申しあげます。
 一日も早い復興を心より願っています。

 

 

ことわざの中に「鰯の頭も信心から」というものがあります。
その意味は、一度信じてしまえば、どんなものもありがたく思えるということです。
ここで出てくる鰯の頭は、節分の時に柊の枝に刺して、玄関に設置される鬼除けのことです。鰯の臭いと鋭い柊の葉のことを鬼が嫌って近付けないとされています。

 

 さて、このようなことわざを紹介したのは節分に関係することであったためです。
今年は新型コロナ感染症の影響で自粛されていた輪王寺の節分会追儺式が4年ぶりに行われることとなりました。
 節分といえば、毎年2月3日に「福は内、鬼は外!」のかけ声と共に元気に豆をまき、家の邪気を祓った後で年の数の豆を食べ、今年の幸せを祈る行事です。
 まかれる豆には古くから魔を払う霊力が宿っているとされていて、その力は病や災難を祓い、心身に力を与えてくれるとされています。
 魔を滅する故に“魔滅(まめ)”という訳です。

 

 また節分会追儺式ということですが、節分という行事はご存じかと思われますが、追儺(ついな)の方を聞くとあまりぴんとこないかと思います。
 追儺というのは悪しき鬼や災厄など邪気を祓う行事で、古くは中国で行われていた行事で立春の前日に行われました。おにやらいとも云います。
 追儺に使われた弓や矢などには桃の木が使われていたとされ、桃は中国では仙木と呼ばれ、邪気を祓う効果があるとされています。
 日本でも桃は同様に破邪の果実であり、そこから生まれた桃太郎は鬼を退治しているのはそのためですね。

 

 鰯の臭い、柊の葉、豆に桃。鬼の苦手は意外と多いものです。
 それは鬼が“病気”に与えられた姿と呼べるように、病気になるウィルスや菌などは手洗いやうがいに弱く、けがした場合の傷口を清潔にすることで悪化したりすることへの予防につながったりします。鬼除けの信仰の中に健康で長生きするための知恵が重なっていたわけですね。

 

 節分会追儺式には除災招福の願いが込められています。災いを除き、福を招くという願いです。
 この2月の節分を経て、多くの方々の邪気を祓い、多くの福をお迎えいただきますことをお祈りいたしております。

 

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